小児科医が、血便の乳児を診ていた。
母親のアレルギー経歴を聴取し、食事内容の指導を行った所、乳児は元気になったという。
それを見て思い出していた。
良い子ちゃんは子供達を母乳で育てていた。
二足歩行がしっかり出来る頃を目安に断乳をした。上の子は1才の誕生日で、下の子は1才8ヶ月の頃に断乳したっけ。
母乳だとかなり便利。まず、ミルクの買い置きやほ乳瓶の消毒などの心配がいらない。食べたがる頃から少しずつ離乳を始めたが、離乳食が始まると母乳は消化促進剤になるようで、離乳食で何を食べてもお腹の調子が悪くなることがなかった。
特別な離乳食は作らない。大人の食べるものから、味付け前に取り分けた物を食べさせる。なので、親の負担は少ない。母乳様々である。
しかし、母乳様々の状態を保つためには、かなりストイックな管理が必要だったのも事実。
甘いお菓子や、脂っこい揚げ物や高カロリーのお総菜は全てNG。
薄めの味付けで、野菜や魚中心の食事。雑穀を混ぜた麦ご飯か、玄米食。牛乳も一日にコップ一杯程度で、ジュース類のがぶ飲みも禁止。
母親が食事に気をつけていると、母乳の質が良くなる=子供の健康を保つことが出来る。
そう聞いて、かなり真剣に頑張っていたと記憶している。
でも、いつもいつもやっていると、時には羽目を外したくもなるのだ。
時々やって、楽しんでいたのが『何色になるでしょう?』という実験?である。
ほうれん草や小松菜など、緑色のこい~~~~い野菜を沢山食べて、子供に母乳を飲ませてみる。
スイカをたっぷり食べて、子供に母乳を飲ませてみる。
栗南瓜をいっぱい食べて・・・以下同文。
等々、許されている範囲で、ちょっと外れる様な量を食べてから、母乳を飲ませてみる実験。
大体、4~5時間後に実験結果が現れて、予想通りだと大喜びとなるのだ。
乳児の排泄物の色は母親の食事の内容によって左右されるのだ。
重大な病気の時に排泄されるという『緑便』は、もちろん緑の葉物野菜を沢山食べた母親の母乳が原因だったら、問題なし。
大変!『血便!』という時も、機嫌が良くて、食欲もあり、他になんの異常もなければやはり母親の母乳が原因なのだ。
30年以上前のことだから、今みたいにスマホでカシャっ!なんて出来ない相談だし。
現在の様な環境だったら『毎日のウンチくん観察日記』なんていうブログでもやっていたかもしれない。
・・・・などと、考えたのであった。