最初に嫁入りする前に、当時の姑になる人が言った言葉である。
「うちは娘がおりましたから、女の子の扱いは慣れてます。大丈夫ですから」って感じのことをいってらした。
でもね。嫁いでからこの言葉ってとんでもないと思った。
良い子ちゃんは、中学生になる前からお家のことをやらされておりました。母が奥様でなく外様だったから。朝起きて、朝食の準備をしながら弟と自分のお弁当を作り、夕食の下準備をして登校しておりました。
嫁に行こうと、家事手伝いであろうと、やることは一緒。
だから、嫁に行ったところでやることは変わりないと思っておりましたし、実際普通に粛々と日々の生活をしておりました。
・・・・が。それって、普通のお家では無かったことだったようです。お嬢様は、お嫁に行くまでに家事を主になって行うことなど稀であるって、良い子ちゃんは知らなかったのです。
嫁ぎ先の初日、普通に朝ご飯を作り、掃除や洗濯を済ませ、言われたとおり従業員のお昼のお茶の用意も済ませ、夕食の準備を始める。良い子ちゃんにとっては普通のことなのに、嫁ぎ先では『なんで何でもないことの様にするの?この子!』と思われていたなんて知らないし!
要するに、我が娘が嫁ぎ先で最初は何も出来なくて大変だったことを知っているから、嫁も同じようにオロオロするであろうという前提で発せられた言葉だったらしい。けどね。良い子ちゃん、中学生になる前から主婦だったから。ごめんね。
後から思うに、娘とあまりにも違う嫁の行状に『こいつ可愛くねぇ!』ってのが諸々の発端だったのかなと、思うのであります。
しらねぇよ!そんなの!!ではありますがね。