知らない間に債務者になっていた良い子ちゃん。
事の発端は、10年以上前のこと。
太陽光発電を自宅に取り付けて、余った電気を電力会社に買い取って貰う云々が始まった頃、父と母から「あなたの名前で契約できないだろうか」と言われたのだ。当時の父は80才を越えており、ローンを組むことが出来なかった。
弟はマンションを購入しており、そのローンがあるため契約できない。残されたのは良い子ちゃんだけだったのだ。
契約者は良い子ちゃん。連帯保証人は父。支払いは父が行う為、良い子ちゃんは名前を貸しただけ。支払いは順調に行われていたし、何の問題もなくローンは完済されるはずだったのだ。
2年前に父が亡くなった。
今年の三回忌の直前、母と弟のところへ「未済金額の支払いについて」という書面が届いた。良い子ちゃんが契約のローンが100万近く残ったままで、連帯保証人が亡くなったと判明した為、相続分でどうにかしてくれとかいう内容。
母から電話が掛かって来て「あなたのところにも届いている?○○(弟)のところにも届いてるらしいけど」という。そんなの知らんがな!だいたいそんな契約をしたことすら忘れていたし。
母は「あなたとお父さんで、私を無視して勝手に決めたことなのに、今更何よ」とわめく。
いやいや、待って下さいな。娘として、両親のどちらかが反対している話に同意して契約するなんてあり得ないでしょ。それよりなにより、あなたが私を説得したのですよ!大事なことをすり替えてしまいなさんな!と怒る良い子ちゃん。
しかし放置していてもらちがあかない。意を決して、書面を送ってきた担当者に連絡を取る。
判明したことは、父が亡くなり口座が凍結された。その後2回連続して支払いが行われなかったので、契約者に連絡を取ろうとしたが連絡がつかない。連帯保証人にも連絡を取ろうとしたところ、電話に出た女性が「△△(父の名)は亡くなりました」と言い通話を切られてしまったのだそうだ。
契約者(良い子ちゃん)の連絡先電話番号は、実家で母がインターネット接続のために使っていたが、契約変更により不要になり解約していた。契約時は実家で生活していたが、その次の年くらいだったか大阪市内に転居していたため、良い子ちゃん宛の郵便物も届かないのは当たり前。郵便物の転送手続きは毎年更新していたが、再婚して関東に転居して3年目くらいで止めていた。契約者が行方不明になっていたから、連帯保証人のところへ通知が行ったと言うことだ。
実は、長年使っている今年更新のクレジットカードが、いきなり限度額が半分以下になって届いた。熱心に営業から限度額拡大の話があり、渋々承諾したのにもかかわらず「申し訳ないが限度額据え置きで」とお断りが届いたり、なにか変なことが続いていた。
担当と話を進めるなかで、「相続人の追跡調査をする権利が債権者にはありますから、契約者の負債残高の可能性として無いとは言い切れない」と言われた。
これで、なんとなく全ての辻褄があった気になった。
知らないところで、100万近い支払い義務からバックれた人になってしまっていた良い子ちゃん。
担当者と話をしている時に、担当者がついうっかり良い子ちゃんの現在の姓を口にした(読み方違ってたけど)。勿論突っ込む!「わたし、現在の名前名乗りましたか?名乗った覚えありませんが。」開き直ったか、担当者は「相続人の追跡調査いたしました。詳細は不確定ですが、現在のお名前は判っております」だと。
なんだ。それなら、さっさと今の名前名乗れば良かった。ちぇっ。神経使って、旧姓で通したのしんどかったのにな。
法事で帰省した時に、母に経緯を報告したら、父の死後口座を閉じた時点で毎月支払いがあった金額の把握もしていた事を白状しやがった。
その金額をちゃんと引き落としできる状態にしていれば、今回の騒動は起こらなかったのだと思うと、もう・・・・・・怒りを通り越して放心状態である。
契約者であるから。
一括で返済しなければならない手続きの交渉もせねばならない。もうっ!
牛になって吠え続けつつ、なんとかなんとか。交渉を続けている。