納骨祭の日に行うと通知が入っていた、脳筋のマンションの防火設備点検。
時間や日にちの設定を変更できたのかどうか、なんの知らせも来ない。
ま、いいっか。ほっておこう。
(我々が到着する前に終了していたらしい。ちゃんと変更できたのね)
なんとか雨は上がると言われていたのに、自宅を出るときにはかなりの土砂降り。
2時間半掛けて、夫の実家へ向かう。
前日に、神饌を揃えるために、長靴で歩き回ったせいで、
良い子ちゃんは外反母趾と内反小趾の左足・冷えからか痛む右膝の状態が悪い。
「タクシー呼びましょうか」と言う良い子ちゃんに、
夫は「どうしましょうね」と言う。
彼も、いっぱいいっぱいだとわかるから、もう諦めた。
「とりあえず出て、タクシーがきたら乗りましょう」と出発。
結局、車を捕まえられずにほぼ30分掛けて駅まで。
乗り継いで、やっと実家へ到着。
必要な書類と、母の遺骨を持って、霊園に向かう。
予定時間の一時間半以上前に到着したが、名義変更の手続き等
事前から準備していた以外に、記入する書類が多々あり、
最終的な書類を提出し終わったら、
納骨祭と五十日祭をお願いしていた宮司さんが到着である。
納骨祭に続き、五十日祭も滞りなく終了した。
通常通りだと思うのだが、骨壺は桐の箱に収められている。
納骨では桐の箱から骨壺を取り出し、石室に納める。
桐の箱は、箱を覆っていた被布と共に、石屋さんが持ち帰ってくれる。
・・・・あの桐の箱、持って帰ろうなんて思うのかな?
自宅へ帰る道中で、脳筋が言う。
「あの、木の箱。しっかりしていたから欲しかったのに。あの金額も葬儀費用に入っていたんでしょ?なんで渡しちゃったの!」と。
ええーーーーーーー? 欲しかったの? どうして?
そう思う良い子ちゃんの方が変なの?
まぁ、もう取り返せないから諦めて貰ったけれど。
駅に着いたら「私、買い物があるから」と先に行ってくれと言う脳筋。
夫と二人で、神饌のお下がりなどを持って実家へ向かう。
あんたさ、自転車なんだから。
この重たいの、持って帰ろうかとか言えないのかい? 無理だろうけど。
くたくたで実家へ到着。
脳筋が帰宅するのを待たず、祭壇の撤収と、遺影を飾る段取りを始めていた。
帰宅した脳筋。
祭壇を畳む為によけておいた榊や花を、どんどんゴミ袋へ放り込んでいく。
「神棚に、この榊お供えし直したらいいのよ」と言う良い子ちゃんに
「そこってお正月に入れるだけだから、もういらない!」と言う。
榊立てが空っぽのままじゃあんまりだと思って、造花の榊を持ってきていたのだが「これで充分」と言う。
はいはい。何も言いません。
次に「これ、いらないからいいよね?」と、持っていた紙の束?をゴミ袋へ放り込む。
「弔電とか、手紙とか。お母さんの住所録とか。関係ないし」え?もう?
はい。私はなにももうしません。
「これ、私の所へおいといていいでしょ」と手にしたのは、母の霊璽(位牌に代わる物)
『私の所』も何も父と一緒に祖霊舎に並べたらいいのじゃないの?と思ったが、何も言わなかった。
脳筋は母の霊璽だけを自分の寝室へ持って行ってしまった。
次に脳筋は祭壇で使っていた神具一式をゴミ袋へ直行させようとした。
神具一式を片付けながら、夫は「これは、僕たちが引き上げるから」と言っていたのに、である。
「なんで?捨てたらいいだけでしょ、持って帰る必要ないじゃん!」と言う脳筋。
出来るだけ口を開くまいと思っていたけれど、とうとう一言。
「これを捨てるのは、私は嫌っ!」
キッと目をつり上げた脳筋が「あーーーそう、わかりました。勝手にしたら!」と手放したので、急いで箱に詰めた。
引き上げる物をまとめていたら、向こうの部屋に行っていた脳筋が何か抱えて戻ってきた。
「これ、邪魔だから。持って帰って」と投げ出されたのは、我々の着替え。
母の調子が悪くなってから、その後の泊まり込みのためにおいてあった着替えである。
「置いておく必要ないでしょ」という。確かにね。
我々の着替えを投げ出した時に持っていたパジャマ(脳筋が友人などのお泊まり用に用意していた物を貸してくれていた)は「これ、私が買ったんだ」と呟きながら持って行った・・・と思ったら、そのままゴミ袋へ放り込んでいた。
はいはい。
もう来るなって事ね。
私だって、もう来るつもりないから。
上等じゃん(笑)
「お母さんの下着も服も、全部捨てていいでしょ」と言う。
「着物も燃えるゴミでいいんだよね?あ、一緒に出したらいいっか」って。
実家には夫の部屋もある。その部屋のクローゼットに、引き出し式衣装ケースがあり、そこに夫の服や、私の着替えなども入れてあった。
今回投げ出されたのは、衣装ケースに入れておいた物だった。
「△△君のもの、いらないでしょ。捨てておくね」と平然と言い放つ脳筋。
夫は、何も言わなかった。彼はとっくに諦めているのだろう。
納骨の後の食事会の話ししていなかったっけ?もちろん、脳筋との食事などまっぴらご免であるが。
しかし、当然のように我々は追い出された(大爆笑)心配する必要はなかったのだ。
2時間半掛けて、自宅へ戻る。
自宅最寄り駅まで帰り着いて、朝食を食べたきりだったことを思い出す。
喪服を着たまま食事をとり、今度はタクシーで帰宅した。
これから、登記事項変更手続きを始めねばならない。
夫は司法書士だか行政書士に任せるつもりらしい。
良い子ちゃんは「もう、あっちには行かないからね。いいでしょ」と夫に宣言した。
「来るなって、着替えから何から放り出されたんだもん。行く必要ないじゃん」と。
これで、すっきり・すっかりご縁が切れたら、本当にいいんだけどなぁ。