こんだけインフルエンザだ、新型の風邪だ、と世間は騒がしいのに。
救急搬送された病院に抵抗力の弱い老人の見舞いに行くって言うのに。
「きらいなの」の一言で、絶対にマスクをしない脳筋。
施設の担当が、最近いつも鞄に入れているという
これを手渡してくれた。
昨年末に施設に行った時、担当ケアマネが分けてくれたものと一緒である。
「あ、これ美味しいんですよね」と喜んでいる脳筋だが、自分で買おうとは思っていないらしい。
「駅前のマツキヨに沢山あったわよねぇ」と、のんきに言うのだ。
いや。
あなた、マスクしようよ!病室に入る前に手も消毒しようよ。
そうこうしていると、なんだか周りが騒がしい。
カンファレンスに行ったときのことなのだが、向かいの病室に「面会制限中」の札がかかっている。
施設の担当者が「病院内で、入院患者のインフルエンザ発症が確認されたらしいですよ」と小声で教えてくれた。
6人部屋なのだが、奥のベッド2つもカーテンで囲まれていて、看護師や医師がバタバタ出入りしている。
『こりゃやばそうだ』と思ったので、早々に病院を後にしたのだが、脳筋は「ウィルス持ち込まれたらたまんないよねぇ」とか言ってる。
『マスクするの嫌?あんな状態になってるの見ても?』
『苦しくなるし、嫌いだからしない』
『手の消毒はしようよ』
『私清潔だし。お母さんには何も持って行ってないから大丈夫だし』
『そういう問題じゃなくて、病院にはいろんなウィルスもあるから、持ち込まないのもあるけれど、貰わないための予防もあるんだよ』
『お母さんから、何も貰うわけ無いからだいじょうぶ』と、まったく受け付けない。
こいつ、見かけは50代半ばだが、中身は幼稚園児か?と思ってしまう。
脳味噌が筋肉なのは判っていたけれど、考え方は幼稚園児なんだな。
夫に腕をつつかれて脳筋に色々言うのはやめにした。
彼女と別れてから『判っていても、言わずにいられないよ!』と夫に言うと『とっくの昔に諦めているから。申し訳ないね、あんなのでも姉だから。』と謝られてしまった。
良い子ちゃんもいい加減諦めるべきなんだろうけれどね。