良い子ちゃんは、社食でお昼ご飯を食べている。
ほぼ毎日お弁当を持参しているが、社食で食べる。
もちろん、スペースだけを利用するのではないので、
必ず何か一品は購入し、堂々とお箸を拝借しお茶を頂く。
毎日利用するので、自ずと座る席は決まってくる。
常連になると、当然毎日の席は決まってくるので、
同じあたりに座ることになる。
同じ目的で社食を利用する同僚たち。
所属するチームごとに、食事の時間が違うこともあるので
先に行った人が、席を確保することにもなる。
今週は、良い子ちゃんのランチが11時半スタート。
ちょっと遅れて、社食に11時50分頃入った。
何時もの席が空いていたので、当然そこに座る。
食事が終わったのが12時10分頃か。
いつもなら、12時スタートの同僚たちが来る頃だが
仕事がずれ込んでいるのか?誰も来ない。
本日の食堂は、スペシャルメニュー。
「さぼてん」とのコラボで、フライの盛り合わせだったのかな。
お弁当持参の良い子ちゃんには、コラボなんて関係ない。しかし、食堂全体がとても混み合っているのは知っていた。
『早く来ないかなぁ』と、同僚が来るのを待っている時に
「一人でテーブル使ってるんだよ、あそこ。だからこんなに混んでんだ!」
と、こちらを睨んで発せられた言葉が耳に刺さった。
反射的に、良い子ちゃんはお盆を持って立ち上がった。しかし食器を下げたところで、同僚が食事をもってやってきたのだ。
「あれー?もう終わり?」
「待っていたんだけど、凄く混んでるから、席追い立てられた」
「え?じゃ、どこで食べたらいい??」
「待って、席探すから」と、良い子ちゃんはホールに引き返す。
遅れてやってきた同僚は、足に障害を持っている。お盆を抱えて、ウロウロとは出来ないのだ。
常連はよくわかっているので、我々が使う席は空けておいてくれる。常連の中では、ちゃんと譲り合いが出来ているのだ。
しかし、スペシャルメニューの日は、日頃食堂を使うことのない人間が多数食事に来る。
日頃使わないのだから、たまに来る場所ではもうちょっとお行儀良くしても良さそうな物だが、それをしないんだよねぇ、連中は。
勝手にテーブルをくっつけたり、椅子を移動したり、そのままに放置したり・・・。
食事が終わりかけた常連の男性グループが、良い子ちゃんたちを見て手を挙げてくれた。
なんとか、席を確保。
このままでは、同僚が良い子ちゃんと同じ目に遭うかもしれないので、暫く席について彼女の食事に付き合うことにした。
5分もするとピークも過ぎたのか、空席が出てきたので食堂を後にすることが出来た。
長年食堂を使っているけれど、こんな目にあったのは初めて。
最近は特に、たまに使う連中の行儀の悪さが目に余る。
外部の人も使える食堂なんだからね。あまり行儀が悪いと、会社のイメージ損ねるぞ!
本気で心配になる、良い子ちゃんであった。