夫が体調を崩した。
「今日は、午前半休にした。病院に行ってから出勤する」という。
メンタルの不調が心身の不調を呼んでいるだろう。
気合いで何とかなると、彼は頑張っていたけれど、
気合いなどで何とかなるほど状況は甘いものではない。
姉のこれまでの言動は「わがままな困ったちゃん」というのではなく
「発達障害という病気だったのであろう」事実は
わかったからと言って、そう簡単に納得できるはずもない。
心療内科も併設のホームドクターの所へ行った夫。
専門家に心の内を吐露してきたのだろう。
「気分が楽になった」と晴れ晴れした顔で帰宅した。
「根本から考え方を変えることにした。何とかしてやらなければ!ではなく、極力関わらない事にしよ。霊祭が終わったら、自分たちの生活最優先にする」のだそうだ。
その日のウチに、ゴールデンウィーク中に一泊で旅行できるところへ予約を入れたらしい。
有給が残っていれば、お休みを取って骨休めもできるけれど。
良い子ちゃんは有給を使い果たしてしまっている。ゴールデンウィークもカレンダー通り出勤なので、良い子ちゃんに合わせると一泊でしか予約できないのだ。
しかし、晴れ晴れしたのは一日だけだった。
やはり、気分があがったり下がったり。上手くコントロールできないようだ。
そりゃね。良い子ちゃんでも受け容れるのに時間が掛かったんだから。
60年近く経っている関係を考え直すとか、受け容れるとか。
そう簡単にできるはずないよね。
大人しく、処方された軽い精神安定剤と漢方薬を飲んでいる。
サプリメントや薬を飲むのが嫌いな、あの夫がである。
幼いときから「○○ちゃん(脳筋)は女の子で可哀想だから」と親に言われる度に『どうして女の子だったら可哀想なんだろう?』と思いつつ、深く考えなかった夫。
単に男女の違いで、ままならないことが世の中にあるのかなぁ?くらいの認識で大人になったらしい。
きっと、母も叔母たちも、きちんとした事がわかっていたのではなかったのだろう。でも『この子は普通の子どもとは少し違っている』という意識はあったのだと思う。
だから、手元に置いて『甘やかして、わがままな子に育ててしまった』で通したのかも。
何も知らされず。
自覚のない本人に確かめるすべもなく。
これから先も、面倒を見ることを期待されてしまっている。
メンタルが折れそうになっても仕方ないと思う。
一泊旅行の予約は、キャンセルしたのだそうだ。
骨休めはいつでも出来る。気持ちのアップダウン。
少しずつでも気持ちが落ち着くように、なんとか付き合っていかなければね。
落ち着いたら、楽しく旅行したいと考えている。
霊祭の日に、行われると通知が来ていた実家の「防火設備点検」の予定を、きちんと変更できたのかどうかは、未だに連絡はない。
「連絡できたかどうか言ってきた?」と聞くと
夫からは「知らん!」と返ってきた。
ま、いいけど。
良い子ちゃんは粛々と、準備を進めるだけである。
あ、母の生命保険は、無事に手続きが完了したそうです。
脳筋から『送金しました』と連絡が来たとのこと。
そんな連絡でも、あるだけマシだと考えよう。