脳筋は病気なのかもしれない、いや病気なんだ。
そう考えて、それなりのつきあい方にせねばと密かに決心した良い子ちゃんだったのだが。
意外と早く、というか。
夫も姉が病気なのかもしれないと気づいたようで、「病気なんだったらしかたない」と良い子ちゃんに呟いた。
「そうね。病気だと思ったら、お母さんが生前繰り返し言っていた『○○ちゃん(脳筋のこと)は可哀想なの』って言葉の意味がわかる気がする。おばちゃんたちが『これからは△△君(夫のこと)と良い子ちゃんが○○ちゃんの保護者だからね、よろしくね』って言っていたのも、なんか納得しちゃう」
「知らなかったのは、僕たちだけだったって事か」とため息をつく夫。
そうなんだよ。そう考えるとなんでも辻褄が合ってくるんだよね。
良い子ちゃんが母の口座管理をすることになった。
銀行関係の口座を整理し、キャッシュカード類も整理した。
保険金がスーパー系のクレジットのリボ専用カードで支払われている。
リボ専用カードがあるのなら、本カードもあるはず。
母に聞いたら「○○ちゃんが持っている」と言う。
脳筋にクレジットカードの所在を確かめたところ
「私が使うのだから渡せない！」と言い張って寄越さない。
『クレジットカードは本人以外の使用は禁じられている』という、当たり前のことを伝えるが、聞き入れない。『良い子ちゃんが言わなければ誰にもわからないんだから、ほっといて』と言う。『犯罪になるのに、見過ごすわけにはいかない』と、夫と一緒にカードを寄越すように言うと『私を犯罪者呼ばわりした！』と泣きながら怒り狂うのだ。
母から『返して』と言って貰い、やっとの事で取り上げることが出来たのだが、スーパーでの食料品の購入や、日用品の購入に使っていたので『これから先どうしたらいいの？』と詰め寄られて、恐怖を感じた事もあったっけ。
当時は『変わった人だなぁ』と思っただけだったけど、病気なんだと考えたら、当たり前だと思い当たる。
実家のリビングにおいてある屑箱。
うっかり、ゴミを入れようものなら『ゴミ捨てないでよ！』と怒られる。
ゴミは、キッチンにおいてあるレジ袋か、洗面所のレジ袋にしか入れちゃ駄目なのだ。
ゴミの分別は・・・・しない。「めんどくさいじゃないの！私の分くらいわからないわよ！」と、全部一緒に捨ててしまう。分別を試みたが「やめてよ！勝手なコトしないで！」と怒り狂うので手を出せない。
脳筋は会社のPCで、ネット通販を使い個人の買い物をしている。それを新任の上司に見つかり叱られたと、怒って夫に訴えていた。『それは絶対にしてはいけない！』と脳筋を諭した夫に対し「えーー、△△君の会社って変じゃないの！普通大丈夫なんだよ！」と平然と宣う。
脳筋には社会的に常識という事柄が通じない。
ああ。
これから、こんなやつとどうやって付き合っていけばいいのでありましょうか？
ほんのちょっとだけ振り返っただけで、こんなにある異常行動。
頭が痛い。
