年に一度くらい利用するビジネスホテルがある。
一泊だし、殆ど素泊まりだし。
まぁ、きちんと寝られるのならそれで良いのだけれど。
場所は富士吉田市。
富士山ビューのホテルだから、それだけでオッケーかなと言うのもあるんだけど。
チェックインの時、いつもの通りフロントへ行こうとしたら、張り紙がしてある。
『フロントは新館となります。エレベーターで2階へ上がり渡り廊下で新館までお越し下さい』とかなんとか。
以前フロントのカウンターだったところには、パンフレットなどが置かれているだけ。
何じゃこりゃ?まぁ、エレベーターで行くしかないよね。
エレベーターに乗ると、中に館内レストランの案内が貼ってあった。
「掛けの前にしっかりお食事いかがですか」って、なんだろ。
これってきっとお出掛け前の『お出』が抜けているんだよ!
オープンしたてみたいだから見落とされちゃってるんだねぇ、と笑ってしまう。
休館の二階から新しくできたらしい渡り廊下を渡り、ぐるぐると廻って新しいエレベーターホールにたどり着く。そこからまたエレベーターで1階へ下りる訳ね。めんどくさ!
フロントにたどり着くと、接客中の若いお兄さんと、手持ちぶさたげな無愛想な若いお姉ちゃんの二人がカウンターの中にいた。
無愛想なのは接客していないからかな、と思ったけど、接客中も同じだった。
「インターネットで宿泊予約している○○です」と夫が名乗ると、「少々お待ち下さい」と言う(ここまでは良いだろう)
「あの-、今日お泊まりですか?予約無いみたいなんですけど」(その言葉遣い違わないか?)
「これですけれど(予約ページをプリントアウトして持ってきているのを出す)ありませんか?」
「ああ、ありました。でも○○様となっていますが。」
ああ、またかよ!と思う。
渋谷はシブタニかシブヤか・新宿はニイヤドかシンジュクか・上戸はカミトかウエドか。
漢字次第で読み方が変わるのは普通の事じゃないのかな。
結構な頻度で、名字の読み方を間違えられるけれど、今回のお姉ちゃんは酷かったね。
「ええ、○○と読みます。カナも入力してありますけど?」とつい語気が強くなる(笑)
しれっとスルーされて「お部屋は旧館の4階になります」という。
詫びの一言もないのか?
「旧館に行くのはこちらから渡り廊下で行くのですか?外からも行けますか?ぐるぐる回って良くわからなくなっているのですけれど、新館と旧館の位置関係はどうなりますか?」と聞いてみた。
「外からでも旧館には入れるかたちです。渡り廊下でも行けるかたちです」
「渡り廊下で繋がっているのは2階だけですか?ロビーから建物の中を通って旧館には行けませんか?一度外に出るのですか?ここから見て旧館はどちらの方向にありますか?」
「お好きな方法で行って貰えるかたちです」(日本語が通じない、ひょっとして外国人か?と不安に思い始める)
「エレベーターの中もそうでしたけれど、これ(カウンターの上にエレベーターの中と同じ館内レストランの案内が置いてある)のこの部分「掛けの前にしっかりお食事いかがですか」を指して何か抜けているのかしら?判りにくいわよ」というと「こういうかたちです。お泊まりだけですから申し込みは別ですけど、こっちのにしますか」って。やっぱ、言葉が通じない。
ロビーに置いてある「ウエルカムドリンクサーバー」で、コーヒーを入れて一休みした。
夫にぼそぼそと「サービスや位置関係は『かたち』ではないはずよ」と愚痴るってみる「まぁまぁ、新人類なんじゃないの。部屋のキーは貰ったからそれでいいじゃない」まぁね。
無愛想なねぇちゃんが消えたので、お兄ちゃんの方に聞いてみる「旧館にはどうやっていくのが近いですか」と。
「ご不便をおかけして申し訳ありません。建物の中を通って行かれるのでしたら、2階の渡り廊下をお使い頂くことになります。もちろん、外からもおいで頂けます。こちらの玄関を出られて左手に廻ると旧館が見えます」とのこと。遠回りになるけれど右手からも廻っていけるんだって。なんで、さっきの姉ちゃんはこんな簡単なことが言えなかったんだ?
ついでに、館内レストランの案内についても聞いてみた。
「うわ!申し訳ありません。プリントミスです、ありがとうございました。抜けていますね。気がつきませんでした。」と、当たり前の反応だった。
「こっちの兄ちゃんはまともで良かったね」と夫。
みんなが変だったら困っちゃうよねぇと思ったことだった。